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腎臓病

腎臓病について

腎臓は、生命を維持するための大切な臓器です。

腎臓の働き

腎臓は身体で使われた血中の老廃物を糸球体という毛細血管の塊でろ過した尿(原尿といい約180L/日)を身体に必要なものだけ体内に戻し最後に尿(約1.5L/日)として排泄しています。このような仕組みで老廃物の除去の効率を上げているのです。他にも様々な働きを持っています。
以下にまとめてみます。

老廃物除去
血液をろ過して食べかすなど老廃物や余計な塩分を排泄する
体液量を一定に保つ
恒常性を保つ、生命の維持のため体液量を一定に保つ(全体重の60%)
血圧を一定に保つ
塩分・水分排泄の排出をコントロールして血圧を一定に保つ
血液を作る
造血ホルモン(エリスロポエチン)を作り骨髄で血液産成
骨を強くする
カルシウム、リンを調節して骨の強度を保つ
身体の酸性を一定に保つ
では正常な腎臓機能が障害されて起こる代表的な病気について述べてみます。
いちばん重い腎臓病は腎不全で2014年末で32万人の透析を受ける患者さんがいます。原因は糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症などで腎臓病全体を慢性腎臓病(CKD)といいます。CKDと統一した言葉を用いることでなかなか進まない腎不全対策の効果が上がるように考え出されたました。
では個々の病気について述べてみます。

腎不全

腎不全とは腎機能が低下して、正常に働かなくなった状態です。
腎不全には、急激に腎機能が低下する急性腎不全と、数ヶ月から数十年という長い年月をかけてゆっくりと機能の悪化をきたす慢性腎不全があります。
急性腎不全は、何らかの原因によって腎機能が急速に低下し、老廃物がうまく排出されなくなった状態です。
一方の慢性腎不全では、慢性の腎臓病が徐々に悪化し、腎機能は低下していきます。慢性腎不全が進行して末期腎不全の段階に至ると、腎機能が極度に低下し、そのままでは生命を維持できなくなるため、腎臓の働きを補う人工透析、あるいは腎移植が必要になります。

糸球体腎炎

腎臓の濾過装置である糸球体に炎症が生じることによって、たんぱく尿や血尿が出る疾患を総称して糸球体腎炎と言い、その主なものに急性糸球体腎炎と慢性糸球体腎炎の2種類があります。
急性糸球体腎炎は、咽頭炎や扁桃炎などの感染症(主にA群β溶連菌によるもの)の1~3週間後にたんぱく尿・血尿、尿量減少、むくみ、高血圧で発症します。小児や若年者に多い疾患です。治療としては、安静、水、塩分、たんぱく質の摂取制限が行われます。また、急性期には溶連菌感染に対する抗生物質の投与、高血圧に対しては降圧薬と利尿薬が使用されることもあります。ほとんどのケースで、後遺症も無く治癒します。
慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)は、たんぱく尿や血尿が長期間(1年以上)持続するものを言います。
原因は免疫反応の異常によるものが多いと考えられており、症状としては、たんぱく尿や血尿のほか、高血圧、むくみ、頭痛、倦怠感などが現れます。
治療の基本は、抗血小板薬や抗凝固薬、降圧薬などによる薬物療法と食事療法(塩分制限・たんぱく制限など)です。血圧のコントロールに努め、症状の悪化を防ぎます。また、競技スポーツなどの激しい運動や過労を避けるようにします。

むくみ(ネフローゼ症候群)

腎臓病のなかで、大量のたんぱく尿が出るタイプをネフローゼ症候群と言います。血液中のたんぱくが減り(低たんぱく血症)、その結果、むくみをはじめ、体重増加、だるさが起こります。ネフローゼ症候群の診断にあたっては、一般に腎生検を含めた詳細な検査が行われます。
合併症としては、低たんぱく(アルブミン)血症(血液中のたんぱく質・アルブミンが低下する)、高コレステロール血症、むくみがあります。

多発性嚢胞腎

多発性嚢胞腎とは、腎臓に嚢胞(水が溜まった袋)が数多くできて、腎機能が徐々に低下していく遺伝性疾患です。日本における患者数は、約30,000人と推定されています。
この病気の症状は多くの場合、成人になってから出現します(小児期から高血圧などを合併することもあります)。
原因は、遺伝子の異常が原因で、両親いずれかからの遺伝により、発病します。
症状は、初期のうちは無症状ですが、次第に嚢胞が増えて腎臓全体が大きくなり、お腹が張ってきます。すると腎機能が悪くなり、食欲低下、疲れやすい、だるい、息切れなどの症状が現れてきます。高血圧を合併することも少なくありません。60歳頃までに約半数の患者さんが腎不全になると言われます。
治療法についてですが、V2受容体拮抗薬という薬で腎蔵の嚢胞が大きくなることを防ぎ、腎機能が悪くならないようにします。

腎硬化症

腎硬化症とは、高血圧を原因とする腎障害です。高血圧が長い期間にわたって続くと、腎臓に動脈硬化が生じてきます。この動脈硬化のために血管の内腔が狭くなり、腎臓を流れる血液量が減少してしまうので、腎臓は萎縮して硬くなり、その機能も低下します。腎硬化症は現在、日本の透析導入原因の第3位となっており、患者さんの高齢化などにより増加する傾向がみられます。
腎硬化症の治療の中心は、やはり血圧のコントロールであり、そのためには生活習慣の改善や適切な降圧薬による治療が必要です。こうした高血圧の治療とともに、併行して定期的に血液・尿検査による腎機能評価を行うことも、この疾患を進行させないための重要なポイントになります。

尿潜血

尿中に赤血球が混じるのは、主に腎臓や尿管、膀胱、および尿の通り道(尿路・尿道)に何らかの異常が起きている場合です。尿潜血を指摘されたら必ず専門医を受診し、原因を明らかにしましょう。

たんぱく尿

たんぱく尿の原因としては、急性腎炎や慢性腎炎などの腎臓に限局した病気と、糖尿病、膠原病(こうげんびょう)、高血圧など、全身の病気の一部として腎臓に障害が起きる場合があります。原因によって治療法が異なりますので、正確な診断が必要になります。

腎臓相談

腎臓病を指摘されたり、疑われたりした際には当院にご相談ください。
食事指導をはじめ、日常生活をおくる上で気を付ける点、また今後どういう症状が現れてくることが予想されるのかなどについて、丁寧かつ親身にアドバイスいたします。